支那忘勿草。（長文）
園芸種は属名の英文からシノグロッサムでも流通している。
ムラサキ科オオルリソウ属。
原種は中国、ブータンに分布し、標高2600〜3700mの丘陵の牧草地や草原などに自生する。

ワスレナグサとあるが、ワスレナグサはムラサキ科ワスレナグサ属で、名を借りているだけで近縁種ではないようだ。
シナワスレナグサはワスレナグサより株も花も大きく野趣がある。

八ヶ岳南麓の民家の「ほったらかし庭」に群生していた。この青色は神秘的で引き込まれる力がある。

花期は5月〜6月。ワスレナグサに似た花径1cm以下の花を総状花序で多数咲かせる。
基本の花色は、青色であるが、園芸首はピンクもある。花冠は深く五裂して、平開する。中央に青い副花冠がある。ワスレナグサの副花冠は黄色。
草丈は70〜90cmになる。
この花を食べる人はいないと思うが、発がん性物質を含んでいるので要注意。

今日は郭公の声を聞き、ホトトギスの初鳴きも聞くことができ、忘れることのないシナワスレナグサにも初めて出会えた。
山野草を採り上げることが多いけれど、時に園芸種の美魔力に負ける日がある。