真弓。
今朝、マユミを見つけて撮っていたとき、村田兆治氏の訃報を知った。一度、彼と仕事で会って、話したことがある。

そのとき、わざわざボールを持ってくれたらしく、フォークの握りを目の前で見せてくれた。指に挟んだボールを取ってみろと彼は言って手を差し出した。ボールを引っ張って取ろうとしたが、まったくずれることもなかった。いつもこうやって鍛えているんだと、笑っていた。朴訥で人懐っこい雰囲気が、まぶしいスター選手とは思えなかったことを思い出す。

なんとなくマユミの粘りのある木質に近いような投球スタイルだったような気もする。それでいて赤い実のように華があり、粋と愛嬌のある風情を感じたものだった。心よりご冥福を祈りたい。合掌。