未だに覚えているが、人生で初めて読んだ漫画は沢田とろ先生の「てこてこはこべ」だった。
ひらがなを覚えたての頃だったが、楽しく読んだのを覚えている。

今にして思えば、主人公のはこべちゃん、お友達のよもぎちゃんともみじちゃん、はこべが恋するノビル君、担任のニワトコ先生…と、登場人物(動物)はみんな植物の名前だったので、
「これがはこべちゃんか。可愛いぃ。」
などと野草に対する興味関心の取っ掛かりを、ランドセルを背負っていた時代から自分の中に作ってくれたのがこの漫画だと思う。

「てこてこはこべ」を選ぶあたり、なんだかんだ幼い頃から、自分は知らず知らず植物との縁が結ばれているのだろうか。
いや、都合の良い話か。
あくまで偶然だろうか。

ともあれ、こうして自分が野に咲くはこべを見つけるとちょっと嬉しくなるのは、「てこてこはこべ」のおかげだと思う。
4コマ漫画もこうやって人生に後々彩りをくれたりするから無下にはできないものだ。

ちなみに、その次に読んだ漫画は
「漫画・日本の歴史シリーズ～縄文時代～」
だったので、漫画による幼い頃からの植物との縁云々はやはり気のせいかもしれない。