今年もそろりそろりと咲き始めたセロジネ フィンブリアタ。

Coelogyne fimbriata, Lindley (1825)

１輪目の開花が11月末なのでこれもちょっと早めっちゃ早めだけど、これに関しては、まあ、誤差の範囲だね。
よほどの寒波が来ない限り、すこのまま屋外で２月頃までポツリポツリと咲き続ける。

で、一応今年も書いておきますけど、この蘭は日本でセロジネ ユニフロラ(or ユニフローラ)という名前で売られているモノと同じものです。

ですが、フィンブリアタは過去にもユニフロラという学名を冠していたことはなく、なので、現在も異名(シノニム)としてユニフロラという名を持っているわけではありません。当然、この蘭は日本以外のすべての国でセロジネ フィンブリアタと呼ばれています。

現代的な言い方をすれば、日本にフィンブリアタが持ち込まれたときに、誰かが「これはユニフロラだ」という“フェイクニュース”を流し、それを情報の裏取りもしないまま拡散に拡散を重ねた阿呆業者どもが作り上げたデマネームがセロジネ ユニフロラということです。

世界で唯一セロジネ ユニフロラという学名を有している蘭は、現在、セロジネ属から独立したパニセア属の１種となっているパニセア ユニフロラのみです。

パニセア ユニフロラ
Panisea uniflora, (Lindl.) Lindl. (1854)
(シノニム:Coelogyne uniflora, Lindl. (1830))

セロジネ フィンブリアタとパニセア ユニフロラが別種の蘭なのは見比べてみれば一目瞭然なので自分が売ってるものが何なのか確認しない業者がいかに多いかってことですよね。