枸杞(クコ)／ゴズベリー ナス科クコ属の落葉低木。日当たりのよい原野や土手などに生える。枝は弓状に曲がって垂れ下がり刺がある。葉は互生し、柔らかく両面とも毛がない。若葉は和え物や佃煮、クコ飯などにして食べられる。花期は９～１２月。紫色の花は径約１㎝で５裂する。５本の雄しべを外に突き出す。咲き終えた花は薄茶色に変わる。液果は長さ約１.５㎝の楕円形で赤く熟す。中身はミニトマトそっくりで、１個の果実に２～２０個の種子が入る。果実酒や薬膳料理に使われる他、葉や根皮とともに漢方薬にされる。干した果実がスーパーにも売られている。 鎌倉時代からウツギ、カラタチなどとともに生垣に向く樹種にかぞえられてきた。葉腋に刺があり、防犯に役立つためである。 名前は漢名を音読みしたもの。字義は枸も杞もともにクコそのものを表す。 出典『里山の植物 ハンドブック』『樹木の名前』