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トチノキの一覧

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栃の木(トチノキ) ムクロジ科トチノキ属の落葉高木。日本固有種で、果実は縄文時代から食べられていた。山地の沢沿いに自生し、公園樹や街路樹としても植えられる。しばしば樹高30m、径約2mの巨木に育つ。葉はホオノキに似るが、トチノキは掌状複葉で対生し、ホオノキにはない鋸歯がある。花期は5~6月。枝先に円錐花序が直立する。花は白い4花弁で、花弁の黄色い斑は蜜がなくなる頃に赤く変わり、蜜蜂を誘導する。果実は蒴果。9月頃に熟すと3裂して1〜2個の大形の種子を出す。種子は褐色で下半分は大きなへそになる。種子はデンプンを多く含み、アクを抜いて栃餅を作るなど、昔から利用されてきた。山ではリスやネズミが運んで埋めるが、一部を食べ残すことで散布される。 トチノキは日本に自生し、果実は食糧として重要だった。名前の由来は定かではなく、果実が多く成るので『十(ト)』と『千(チ)』でトチともいう。蜜蜂がトチの花を好んだことから『ミツバチノキ』と呼ばれていたものが、『ミ』の音の省略や『ツバチ』の音の変化でトチになったという説もある。その他に、アイヌ語あるいは朝鮮語に由来するのではないかという説もある。漢字『橡』は中国ではクヌギを意味する。日本では『橡』の他に『栃』『杤』の字が用いられたが、その理由は『十(ト)✕千(チ)=万』とされる。明治時代、栃木県が成立した後、『栃』に統一された。 庭木や街路樹で見られるものにはヨーロッパ産のセイヨウトチノキ(マロニエ)もある。また、ベニバナトチノキはセイヨウトチノキ(マロニエ)とアメリカ産のアカバナトチノキの交配種。 よく似たセイヨウトチノキ(マロニエ)との違いは次の通り。 トチノキ ・日本固有種 ・葉は大きく表面にしわがない ・果皮にとげがない セイヨウトチノキ(マロニエ) ・バルカン半島南部原産で明治時代中期に渡来した ・葉はトチノキより小さく表面にしわがある ・果皮に硬く大きなとげがある 出典『里山の植物 ハンドブック』『樹木 見分けのポイント図鑑』『身近な草木の実とタネ ハンドブック』『樹木の名前』
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