まだ日付が変わるまで２時間以上ある、 １人がビール２杯、白ワイン３杯で酔い潰れ、 早々にお開きになったプチ新年会の帰り道。 デジャヴだろうか？ 頭には「m」の文字が黄色く光っている。 その光景を頼りに、私は 標的を見つけた猪 のように、 足早に信号待ちをすることなく手前の道を曲がり、店内に滑り込んだ。 そう、またフライドポテトが食べたくなったのだ。 ここからはデジャヴではなかった。 まだ時間が早いからか テーブルには若者たちが溢れている。 その横を通り抜け、カウンターに向かう。 注文にひと段落していたのか、カウンターの下をゴソゴソしていた店員が私に気づき、注文を促す。 「いらっしゃいませ、こちらでお召し上がりですか？」 「いや、お持ち帰りで」 「ご注文をどうぞ」 「えぇっと、ポテトのＬを１つと…」 お約束の「と」である。 「チキンナゲット５個を１つ」 「チキンナゲット%☆#個５つですね」 （え？今なんて言うた？この店員…ま、ええか） 「 と、エビフィレ◯１つと…えぇ〜っとコレ１つ」 酔っていた私は舌を噛みそうだったので商品を指差した。 「アツ！チーてりやきバーガーをお１つですね？」 「そう、ソレ１つ。以上で」 「チキンナゲットのソースはバーベキューとマスタード、どちらになさいますか？」 「あ、マスタードで」 「マスタードソース５つでよろしいですか？」 （は？５つ？ おいおい、冗談やろ…） 「チキンナゲットは ごこいりをひとつ、ね」 「あっ、失礼しました。５個をお１つですね？お会計、1,310円になります。ちょうどお預かりします。番号265番でお呼びしますのでお待ち下さい」 チキンナゲットには５個入りと15個入りがある。 25個食べたいのなら15個入りを２つ頼もうと思うのは私だけだろうか… 商品を受け取り、店を出る。 ここからまたデジャヴであった。 しっかりと記憶もあった。 夜のうちに無くなった物も同じであった。 増えた体重も同じであった。 ただ１つ違うのは、 紙袋の底に「くたっ」としたポテトフライが２本、残っていたことである。 〜いまいち、意味がわからない方のために〜 12月７日の投稿、「忘年会の帰り道」の続きになります。