警告

warning

注意

error

成功

success

information

野草の一覧

いいね済み
88
いいね済み
醜男
韮(ニラ) ヒガンバナ科ネギ属の多年草。河原の土手、草地など日当たりのよい場所に生える。もともと日本に自生していたとする説と、古い時代に大陸から持ち込まれたとする説がある。古事記や日本書紀にも記述があり、万葉集では久々美良(くくみら)という名前で登場する。野菜として栽培されるが、1株から多数の種子ができ、よく発芽するため、いたるところに野生化している。全体に特有の臭気がある。地下の鱗茎が分かれて殖える。鱗茎は小さく、シュロ状の毛に包まれ、横に連なっている。葉は扁平な線形。花期は8~9月。花茎は高さ30から50㎝になり、先端に白い花を散形状に多数つける。花被片は狭長楕円形で先は尖る。果実は熟すと裂けて黒い種子を落とす。 名前は、古事記に『加美良(かみら)』の名前で登場し、これが訛ったという説がある。韮は漢名。 江戸時代の農書では韮黄の作り方などが述べられているが、そのにおいが強いためか、ほとんど市販されなかった。第二次世界大戦後、中華料理が身近なものになって、ニラは大衆野菜となった。品種に花茎とつぼみを食べる『花ニラ』や、軟白栽培して食べる『黄ニラ』、葉の幅が広い『大葉ニラ』などがある。ニラはカロテンのほか、ビタミンB1・B2・C、各種ミネラルが含まれている。なお、別種である帰化植物の花韮(ハナニラ、別名 西洋甘菜)はニラとつくが全体に有毒成分を含み、ニラと間違えて食べると下痢を起こすので注意が必要。 出典『四季の野の花図鑑』『散歩の草花図鑑』『食材図典』『都会の草花図鑑』
いいね済み
85
いいね済み
醜男
犬柘植(イヌツゲ) モチノキ属モチノキの常緑小高木。低地〜山地の林にふつうに生える。耐陰性があり剪定にも耐えるので庭木や生け垣、トピアリーにされる。葉が小さくて節間が短いぶん、芽を摘まれても新しく芽吹いて再生する能力に優れ、枝や葉の向きが雑然としている性質も刈り込みに適する。葉は互生し鋸歯がある。花期は6~7月。雌雄異株。花は黄白色で、雄花は葉腋に数個つき、雌花は1個つく。果実は核果。球形で秋に黒く熟す。径約6㎜で潰すと黒い果汁が出る。核は三角状楕円形で丸みがあり、数本の縦の筋がある。核果に核は2〜3個入る。葉がより丸く、反り返るマメツゲや、新芽が黄金色になるキンメツゲなどの園芸品種もある。 よく似たツゲ科のツゲは材として緻密で均質なので細かな彫刻に適している。それで櫛、印鑑、将棋駒などの加工に使われていた。一方本種はツゲに似ているが彫刻などに適さない。庭木や盆栽になるか、鳥もちがとれるくらいで役に立たないので『異な』の意味の『犬』がついた。ツゲの名前の由来は、葉が層をなして密に、次々につくさまによって『次ぐ』から、あるいは、ツヨキメギ(強木目木)の意味など諸説ある。 よく似たツゲとの違いは次の通り。 イヌツゲ ・葉は互生し楕円形で微鋸歯がある ・雌雄異株 ・果実は球形で黒く熟す ツゲ ・葉は対生し倒卵形で全縁 ・雌雄同株で数個の雄花の中に1個の雌花 ・果実は倒卵形で緑褐色に熟す 出典『草木の種子と果実』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『里山の花木 ハンドブック』『樹木の名前』『由来がわかる 木の名前』『樹木 見分けのポイント図鑑』
いいね済み
84
醜男
烏瓜(カラスウリ) ウリ科カラスウリ属のつる性多年草。やぶなどに生える。葉は長さ、幅とも6〜10㎝の卵心形または腎心形で、ふつう3〜5浅裂する。表面は粗毛が密生し、光沢はない。花期は8~9月。夏の夜にレースのような繊細な花を咲かせる。日没後しばらくすると咲き始め、20時頃には満開となり翌朝にはしぼんで小さな白い玉になる。夜咲く花は、月明かりでも目立つ白や黄色の花色と花の香りで虫を誘うものが多い。烏瓜は白いレース部分と甘い香りで花の存在をスズメガ類にアピールする。そこから星形の花びらで蜜のある花の中心部を示し、スズメガ類はその中心に細長い口吻を伸ばして蜜を吸う。その時口吻に花粉がついて雌花に運ばれ受粉する。果実は液果。雌雄異株で雄株には果実はできないが、雌株には6㎝ほどの楕円球の果実がいくつもできる。果実ははじめ緑色でスイカのような縞模様があるが熟すと朱赤色になる。朱赤色になるのは理由がある。動物が果実を食べると種子も噛み砕かれてしまうが、その点、鳥類は果実を丸呑みにし、消火管も短いので種子はそのままの形で排泄されて発芽できる。そこで多くの植物は鳥だけに分かるよう赤く熟す果実をつけるよう進化した。鳥類は赤を認識できるが、類人猿以外の哺乳動物は赤と緑の識別が苦手だからである。 上に向かって伸びていたつるは秋になると地面に向かって伸び、先が地中に入って小さい塊根をつくる。翌年新しい塊根から芽が出て生長し生育範囲を広げていく。種子と塊根の二段構えで種の存続を図っている。地下の塊根にはデンプンやアミノ酸を含み、漢方薬やしもやけの薬にもなる。昭和初期まで『あせも』にはキカラスウリの根のデンプンで作った真正の天瓜粉(てんかふん)が使われた。現在ではバレイショデンプンと亜鉛華を原料としている。また、烏瓜の実の中にはカマキリの頭に似た形の種が20~30個ある。この種を上から見ると大黒様の打出の小槌に似るため、財布の中に入れるとお金が貯まるとのいい伝えもある。 名前の由来は多くの説がある。紅い果実が蔓に残るのをカラスが食べ残したように見える、唐朱瓜の意味で唐伝来の朱墨を製造する原鉱石の辰砂が朱赤色でこの果実に似ていたことによるなど。また、昔の人は植物の名前をつける時、よく知っている動物の名前を借りてつけた。特に大きさの大小を表すことが大切な時は、名前だけで大きさが想像できる動物を選んだ。それが雀瓜に対する烏瓜で、雀と烏は実や草姿の大きさを示す名前であったとする説もある。 出典『野に咲く花』『夏の野草』『里山さんぽ植物図鑑』『薬草の呟き』
50169件中 49-72件 を表示

人気のコラム一覧

2024.02.14

春に咲く花といえば?4〜6月に見頃を迎える春の花一覧

by.GreenSnap編集部
2025.02.27

100均の製氷ケースで寄せ植え!おしゃれな多肉ポットをつくろう

by.hana (a piece of dream*)
2022.08.31

クローバー(シロツメクサ)の花言葉|葉の枚数によって幸せにも怖い意味にも...

by.GreenSnap編集部
2020.01.29

カット苗を買ってきたら?購入後の手順と根を出させるコツ

by.mokutaro(杢太郎)
2020.01.15

小さな多肉がギュギュぎゅっと。魅惑の「多肉畑」へようこそ!

by.内田アリ
2024.02.14

冬に咲く花といえば?寒い時期を彩る人気の冬の花一覧

by.GreenSnap編集部