たっぽ〜ん こびとがひとり水に落ちた ギボウシはハッと息をのんで水面(みなも)を探した こびとはどこにも見当たらない ギボウシはザワザワした 猫族がやってきて、どうしたの？ こびとが落ちたのよ　目の前で、 ギボウシが言った 猫族も水面(みなも)に目を凝らした だけど昼間はよく見えないので諦めた 水面(みなも)は、ゆっくりたっぷりの水を運ぶだけ ギボウシは自分の大きめの葉っぱを水面(みなも)に浮かべた どうかこびとに届きますように‥ それから猫族は世間話をしたあと、帰っていった ギボウシはこびとのことは忘れて歌をうたいだした ♪水が冷たくなる前にあなたに会いにゆこう 風が強くなる前にあなたに会いにゆこう♪ そうだよ　あなたに会いにゆこう♪ 陽が傾きかけた頃、ギボウシの大きな葉っぱが輝きながら流れてくるのがみえた 大きな葉っぱにつかまって楽しそうに泳いでいるこびとがいた 水面(みなも)を一周して帰ってきたのね‥ ギボウシはこびとの事を思いだしてつぶやいた 桃の香りがする暖かい午後のこと 〜ギボウシとカクレモモジリのメルヒェン〜 ＊猫族とカクレモモジリは写っていません

「こんにちは、バラさん☺️」 「こんにちは、チェブちゃん🎶」