今年、ワータは植えていない それで庭の真ん中は、ちょっと寂しくなった 放任で育てたワータは、かまってほしいのか私がいくと我儘を言った 飲んだばかりなのに、お水を欲しがった 背中をかいてとせがんだ 今から思えば、かまわなさすぎたのが可哀想だった だけどワータは、人並みに成長してワタをつけた ハロウィンの頃には、マンドレイクと仲良しになってパーティにも登場した 我儘ワータにまた会いたくなったよ 〜去年のワータ〜

キモい!! と言われた悲しみのマンドレイクに声をかけたのはアガベ王子だった 愛情(水)が足りていないアガベ王子は身体を赤くして「枯れてやる!!」と怒っていた アガベ王子は悲しみのマンドレイクに言った 「ぼくたちにないものを探しに行こう!!」 「ぼくたちには喜びと楽しみが必要なんだよ」 ふたりは “喜怒哀楽”の四文字が背中に描かれたTシャツを着て旅にでた 「お揃だね…」 マンドレイクが小さな声で言った マンドレイクは、すでに喜びを手にいれたようだ 〜小さいアガベ〜 早く緑に戻っておくれ…