２　ある二学期もおわりの日、最後のクラスを見送ったボクは、その日に限って教室に戻らず、そのままそこにいた。 もうじきこの小学校ともお別れだ、、、センチメンタル。 すぐ前は道路、柵を乗り越えて出てみようかな、、、アドベンチャー。 そこをスーツ姿のサラリーマンが横切った。 ボクもサラリーマンになるのかな、、、 大人になることへの憧れなど微塵もなかった。不安でしかない。あと数ヶ月でボクはこの楽園から放逐されるだろう、あの柵の向こうへ。 柵の外の世界はどんなだろう、、、 その時ボクは啓示を得る。 いつかボクも、給食中のこの昼下がり、あの大人のように、スーツを着て、ネクタイを締め、黒いカバンを下げ、柵の外を歩いているかもしれない、、、 柵の外を歩くボクはきっと思い出すだろう、、、 ひとり外を見ながら、いつかボクも、給食中のこの昼下がり、あの大人のように、スーツを着て、ネクタイを締め、黒いカバンを下げ、柵の外を歩いているかもしれない、、、と思った、柵の内側に守られていた時分の、ボクのことを、、、 ブー‼️　ハズレ‼️　８回休み‼️‼️‼️