『品種登録』という言葉を 聞いたことがありますか？ バラをはじめ、植物の新品種には 種苗法でさだめられた『育成者権』という 育成者（作った人）の知的財産権を守る権利があります。 育成者権という単語になじみがない方は、 身近なところで本や映画・歌の著作権を思い浮かべると わかりやすいかもしれません。 この育成者権を守るために新品種を登録することを 『品種登録』と言います。 今回は、品種登録の時にどんなことを調べているのか 担当者の感想をはさみながら ちょっとマニアックな バラの世界をご紹介したいと思います✨ ①植物全体を見る 樹姿・高さのほか、新梢（しんしょう）の赤さや、 なんとトゲの色を比較する項目まであります😲 トゲはない方がお手入れしやすいのですが、 よく見るとトゲにも緑色や赤色など 意外と幅広い色があることがわかって面白いですよ。 . ②葉っぱを見る 葉の大きさや形、色、光沢などを見ます。 花と葉のバランスが整っていると 株全体が美しく見えますよね。 例えばアイスバーグは純白の花と淡い緑の葉が 清楚な印象をひきたてていますし、 G.Dルイーズはやさしいアプリコットと 銅葉（赤みがかった葉）の色合いがとても魅力的です。 . ③花を見る 全体的な花の形から、 花弁一枚一枚がどうなっているかまで観察します。 花弁が80枚以上になってくるととても大変ですが、 外側から見てるだけではわからない 詳細なつくりがわかる一番楽しい作業です。 また、調査項目にはありませんが触感にも違いがあり、 写真ではわからない個性に気づいたりもします。 . 今回ご紹介したほかにも項目はありますが、 大まかにこういった特性をまとめて 農林水産省に申請をおこなっています。 ぜひご自宅のバラを観察してみてください。 きっと、新たな魅力を発見するきっかけになると思います。