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被爆80年を前にしての一覧

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こらぼっ
被爆樹木その6 クロマツ (広島市中区吉島稲荷神社境内) 2024.3.25訪問 広島市公式被爆樹木リストによると 爆心地から半径2km以内の58ヵ所において31種160本の被爆樹木がリストアップされています(なおこの内一本は多年草です) 吉島稲荷神社境内には爆心地から2160mで被爆した5本の樹木があります(ヤブツバキ クロマツ2本 クスノキ エノキ) ここではクロマツと前述のヤブツバキについて述べます クロマツとヤブツバキは吉島稲荷神社の鳥居の根元にに並んで立ち いずれも北の方向に大きく幹が傾斜しています 実は被爆樹木の幹が傾いていることは以前から気づかれており 2013年筑波大学と広島の樹木医により調査が行われています 被爆の影響を評価するのに適当な 幹が一本で かつ被爆後移植されてない樹木(総計29本)について調べたところ 79%にあたる樹木が爆心地へ傾いていることが判明しました その理由として 爆心地側の幹は放射能や熱線を浴びるなどで細胞が傷つき 成長が鈍化 影響の少なかった反対側の成長とのずれが累積し 徐々に曲がったと推測しています(ランドスケープ研究 77(5) 2014より) 一方 幹の傾斜について別の考察もなされています 原子爆弾の爆発の瞬間 爆発点では数十万気圧という超高圧となり まわりの空気が急激に膨張して衝撃波が発生し 強烈な爆風が吹き抜けました 衝撃波の圧力は爆心地から500mの所では1㎡あたり11トンに達したと考えられています 爆風がおさまると 中心部の空気が希薄になり 周辺部から爆発点に向かって猛烈な吹き戻しがありました(広島市公式ホームページ 爆風による被害より) そのため樹木は爆心地と反対方向にいったん強く倒され(あるいは折れ) 引き続く吹き戻しにより 今度は爆心地方向に大きく引き戻され傾いた というのです(「UNITAR 被爆樹木に出会う」に関連する記述あり) 話を戻すと このクロマツとヤブツバキは そろって北方向 すなわち爆心地に向かい傾いています 上記の調査結果などを勘案すると 2つの木は被爆時および被爆後の障害が累積し 爆心地に向かい傾斜していった可能性があるでしょう 吉島稲荷神社境内のクロマツとヤブツバキ 被爆80年を向かえようとする今も そろって爆心地に向かって傾き まさに被爆樹木の声ならぬ声を発していると思われました
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