いつのまにか雪が降りだし、いつのまにか雪が積もり、仄赤い灯りのともった質素な家々が木立の合間に点在するところに来ていました。 不思議と寒くはなかったです。 赤い灯りは、積もった雪の上に窓越しから影を落とし、蝋燭みたいにほんのり揺れて、温かさを感じさせます。 その赤く染まった雪に触れても決して温かくはないので、瞳に温かみを感じただけのことでしょう。 静かでした。 ゆるい灯りのともった家々の中には誰もいません。 暖かい暖炉の火もありませんし、食卓に晩ごはんもありません。 どの家も、そうでした。 皆んな、冬眠しているのです。 (ああ…いつのまにかムーミン谷にきていたのだなあ…) 私は、こんな季節に訪れてしまったことを悔やみ、ポケットのチョコレートを取り出し、ひとつは自分の口に、もうひとつは戸口の前の雪の上にそっと置きました。 私がここにやってきた証拠です。 やがて、チョコレートの上に雪が降り積もり、チョコレートは消えてしまうでしょう。 だけど春になって雪が溶けだし皆んなが目覚める頃には、チョコレートはちゃんと、まだそこにあるはずです。 誰が置いていったのだろう!! ムーミンもスニフもミィも、きっと大騒ぎするはずです。 窓越しの赤い灯りは、冬眠中に訪れた者達を慰めるように、温かく揺れていました。 おやすみなさい ムーミン谷の仲間たち… 〜今年最後のムーミンの日に参加します〜

敬愛する楳図かずお先生 安らかに…(｡º̩̩́⌓º̩̩̀).゜

どの家の屋根も雪ばかり うちのベランダも雪ばかり 会社はお休みになる❓ 主婦もお休みになる❓ 〜夜の間に雪かぶってしまった小さいコ‥大丈夫かなー?〜