常磐満作(トキワマンサク) マンサク科トキワマンサク属の常緑小高木。国内自生地は３ヶ所のみを残す絶滅危惧種だが、紅花品も含め外国産の園芸品が栽培され庭や公園に植えられる。枝葉には星状毛が多い。花期は４～５月。細いリボンのような花が群がって咲き、花時は株全体が花で覆われる。基本種は白花だが、濃桃色の花をつける紅花常磐満作(ベニバナトキワマンサク)は、１９６０年代に中国から入ってきた人気種で、葉色が赤銅色と緑色の２つのタイプがある。果実は蒴果。秋に褐色に熟すと２裂する。種子は黒色で長さ約５㎜。 よく似た満作(マンサク)は冬に落葉するが、本種は冬も葉をつける。マンサクの花弁は長くて縮れるが、本種はしわやねじれがない。 常磐は常緑の意味で、花の形がマンサクに似て冬も葉が緑色だからついた名前。花期が３～４月のマンサクより遅く咲く。 出典『里山の花木 ハンドブック』『樹木の事典600種』