通称、ナンジャモンジャ。正式和名はヒトツバタゴ（一つ葉田子）。同じモクセイ科のトネリコに花が似て、単葉であることから一つ葉。タゴは、トネリコのこと。一回聞くと、おぼえてしまうほどの命名である。ナンジャモンジャの名の由来は、いくつもの説があるようだ。明治神宮の公式サイトのQ＆Aに紹介されているので、ここを一部、援用する。

ナンジャモンジャは、どこの地方でも名のわからない立派な大木を指して呼んでいたようだ。そのせいか、クスノキ、犬桜、ハルニレ、菩提樹などもそう呼ばれることがあるらしい。ナンジャモンジャは「何じょう物じゃ（なんというものか）」から来ている。水戸黄門こと徳川光圀が時の将軍に問われて、「なんじゃもんじゃ」（古語では、「何でふ物ぢゃ」か。）と名即答したところから広まったようだ。

小侍だと「知ったかぶり」になるが、名君ともなると微笑ましい「したり顔で申された」と後世に伝わるのは、いたし方ない。「ドンナモンジャの木」とか「ナニイットンジャの木」があってもいいのに、残念ながら見かけない。