2月の半ば。自宅の道路沿いの歩道際のちょっとしたオープンスペースに、可愛い小さな草花が、まだ少し冷たい風に、その体を少し揺らしていた。
そして、そのちょっと後ろにも、少し同じような草花が。

近づいてそっとその２つの花首に手を差し出してみた---

---先ずは、その頭花は、薄紫ピンクの舌状花+黄の筒状花を持つ、ハルジオン＜春紫苑＞(キク科)。一般に春を告げる(4月頃開花)というこの花が、今年はこの時期に早々にも春を呼んだのだろうか。
---その背後には、ノゲシ＜野芥子＞(キク科)。開花が終わって冠毛の状態(通常は春から秋にかけて咲く。場所によっては冬に花を咲かせるという)。

このふたつの草花。ある一面では似た者同士なのでしょう。ハルジオンは夏を呼ぶヒメジョオン＜姫女苑＞(キク科)と並んで、道端で咲くことから「貧乏草」なんて、また「雑草」だと呼ばれる汚名を冠されることもあるようですが、これは悲しいこと。

これらの草花は、私にとっては、折ふしの季節に、機微にその息吹を与えてくれる安らぎを、私の毎年の散歩道に、その出会いがなくてはならぬものである。