【木の実シリーズ】

　　さねかずらの実

初めて見ました。
へえ～おもしろい！
美しい✨

さねかずらは、つる性の低木で、つるが他の木に絡みながら、たくさんの赤い実を付けていました。
一つの実に、こうしてつぶつぶの実がかたまってなっています。

かずら(葛)は、つる植物のこと。徳島に、“祖谷のかずら橋”って、ありますね。

さねかずらは、「実葛」と書きますが、この独特の実から、「”実（さね）”が美しいつる植物（かずら）」の意味だそうです。

別名　「ビナンカズラ」
　　　　(美男葛)
かつて、武士が茎の粘液を鬢（びん）付け油(男性の整髪剤)にしたことから、付いた名前だそうです。

この実は、甘そうに見えますが、味がないそうです。
乾燥させると、生薬「南五味子（なんごみし）」になるそうです。


“さねかずら”と言えば
　百人一首の
　　名にし負はば
　　　逢坂山の　さねかずら
　　人に知られで
　　　くるよしもがな
という歌。

この歌は
　恋しい人に逢って一緒にひと夜を過ごすという意味の「逢坂山の小寝葛（さねかずら）」という名前があるのであれば、逢坂山のさねかずらのつるを手繰り寄せるように、誰にも知られずに、貴女に逢う方法があればいいのに。
という意味で、逢瀬を望む男性の思いを女性に伝える歌です！

「人に知られずに逢える方法」は、今で言えば“どこでもドア”かもしれませんが(←今、現にあるわけではないけど)
さねかずらのつるを手繰り寄せてでも逢いたい！というのは、掛け言葉をうまく使い、植物の力を借りてでも男女の逢瀬を実現したいという強い恋心が感じられて良いなあと思います。

朝から、ちょっと恥ずかしい刺激的な話題で、すみません😅
百人一首には恋の歌が43種あり、素直な恋心を詠んだ歌もありますが、不倫がバレて会えない苦悩の歌もあります。
ちなみに、もみじ🍁の歌も桜🌸の歌も６種ずつ。
中には、老後の一人寂しい気持ちを詠んだ歌もあります。
人は、基本的なところは、今も昔も変わらないんでしょうね～