8月。熱い夏の中にあって草花たちは、更に一層に自己顕示欲を表に出して、フラワーショップの店頭を賑わしている。

7月からの店頭で観るバラ、バラ---その5。

----切りバラも一層、店頭を賑わしている。
　　橙系x2、紫系x1、赤系x1のバラ、4つ。

・薔薇(キャロットオレンジ)
鮮やかなオレンジ色のフリルの花びらをもった波状弁咲きのバラ。
そのフリフリ花びらが特徴的で、ニンジン(キャロット)のようなオレンジ色がかわいい。
外側はピンク色をもって、咲き進むと濃いオレンジ色の個性的な色味を特徴とする花のようである。

花名「キャロットオレンジ」。それは「Ｃarrot Orange」で、一般に、セリ科 ニンジンの根、つまり　‘キャロットの根の鮮やかな明るいオレンジ色そのものを、そのバラに文句なく観た’ のだろう。


・薔薇(アートリークローズ)
ピンクが強い紫の花色をなしているロゼット咲きのバラとみようか。
花には光沢とともに透明感もあり、ベルベットのような質感も持っていようである。
その反面、その深い花色のなかにも、何かしら軽やかな印象さえ与えているようでもある。
(このバラ、咲き始めはよりピンクが強い紫の花色を成すが、全開に近ずくとその花色が抜けて、より紫が強い花色に進むようである。)

花名「アートリークローズ」。この花名を英語にすればArt Ｌeak Roseとなろうか。一般に言う「Ｌeak」とは、「意図的に情報や秘密を漏らすこと」の意。「Art」は芸術作品。「Rose」はバラ。

何かしらバラには、 ’この花が印象深いサムシング持つように、変幻する色合いの秘密が漏れなくあって、この花には一層それが内在して、芸術的な領域にまで押し上げているようだ‘ とも、多分言いたいのだろう。


・薔薇(ヴァーグ+)
光沢のある黒赤色でフリルの花びらをもつ半剣弁高芯咲きのバラ。
その花弁が大きく波打つようにして、それがサテンのような質感や光沢を持っているようである。

花名「ヴァーグ」。ヴァーグは仏語の「Vague」で、「波」。
それは、まさに ‘この花のもつ、その大きく波打つフリルの姿からの形容’ であろう。


・薔薇(オークランド)
花色は明るく透明感のあるアプリコットオレンジのグラデーションが美しい丸弁咲きのバラ。
つぼみのうちは花は小さく茎も細めで、咲き進むとウェーブした花びらがゆっくりと大きく開いていき咲き切るという。

花名「オークランド」は、ニュージーランドの ‘オークランド ’で誕生したことから来るいう。