ドラセナじゃないですよ！
ヒロバドラセナでもないんですよ！


ハワイでは神聖な植物とされ宗教的な側面以外にもフラの衣装や料理にも使われるティ、ティリーフについて改めて調べてみたら、なかなか興味深い事実が分かりましたので長文になりますが興味のある方は是非最後までお読みください。


今まで自分は単にハワイ語でコルジリネ•ターミナリスの事をTiと呼んでいるとばかり思っていました。
ハワイ語での名前がTiなんですからね。
でも実はなんとTiは園芸品種でもありました。
以下ハワイ語でのTiではなく園芸上でのTiについて記載します。

学名Cordyline terminalis cv.‘Ti

cvとは園芸品種（栽培品種）の事を表します。
調査資料とした市川市動植物園の植物管理台帳によると同植物園にはセンネンボクは5種類あり、原種であるコルジリネ•ターミナリスはCordyline terminalis Kunthと記載されておりティとは分けられて記載されています。
因みにKunthはドイツ人の植物学者のようで彼が学名を付けた事を表すと言う事でしたかね。
さすが植物園、学名がしっかり記入されています。

英語版ウィキペディアのコルジリネ•ターミナリスの記述にも原種と違い、ハワイのTiは不稔であり差し木などでしか繁殖出来ない事、根茎が大きく肥大する事が書かれており、これは食用のために品種改良されたからであろうとされています。

これらの事から狭義での『Ti』は原種のコルジリネ•ターミナリスから品種改良された品種の事になります。

しかしその一方、現在のハワイやアメリカ本土の植物愛好家にとっての『Ti』は様々な葉色や斑入りの園芸品種までを称しています。
色だけでなく広葉タイプや細葉、コンパクタタイプなど実に多種多様。

と言うかむしろ『Ti plant』や『Hawaiian Ti 』で検索するとグリーンのTiではなく、主に赤葉系の園芸品種ばかりヒットします。
なので広義での『Ti』はコルジリネ•ターミナリス系の園芸品種の植物を指していると言えます。

おそらく日本で品種改良されたアイチアカをハワイやアメリカ本土の園芸愛好者に見せたらTi plantと呼ぶと思います。
理由は全く異なりますが、日本国内ではコルジリネ•ターミナリス系の品種のをなんでもかんでもドラセナと呼ぶのと似てるかもしれません。

そして学名『Cordyline terminalis cv.‘Ti』の日本での和名はアオノセンネンボクと言うそうです。　
先に上げた市川市動植物園の管理台帳の種名にもそう書かれています。

またややこしい事に国内でアオノセンネンボクと言うのは『ヒロバドラセナ』の名で流通しています。
老舗の野沢園さんのHP内でも同じ事を書かれているので間違いでしょう。

最近では100円ショップで『ドラセナ』や『青ドラセナ』として売られてもいるようでさらに多くの方がティをドラセナと勘違いしているようで、ハワイ文化好きの身としては非常に残念です。　　　　


なんせこのGreenSnapの記事ですら間違えて書いてますからね。

#ドラセナ ではない
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#ティリーフ