ゴムの木
フィカス サリシフォリア


昨年末、とある森林組合から書類が届き
先祖が所有していた森林があると告げられる。

江戸の終わりの頃、私の6代前の「八藏」さんが
40名ほどの共同名義になっている森林と、
曽祖父の「綾夫」さん個人の名義の森林が
少しばかりあるのだそうだ。
祖父も実父も早くに亡くなっており、
祖母も亡くなってしまっているので、
この話は全く寝耳に水である。


先日、その一帯の所有権などの調査と、
森林資源を有効活用するために
森林経営の委託をする旨の説明会が
開かれることになった。

どうもひとりで行くのは心許なかったので、
なんとなく知り合いの花屋に頼み、
その説明会に一緒について行ってもらった。

私の住んでいる街から
その説明会場までは車で1時間半ほど。
山奥の会場までどことなく小さな旅に
出掛けるような気持ちで車に揺られた。

途中、花屋の友人が営む山奥のパン屋に寄り、
古びた小さな温泉街の中にある神社に行き、
二人で枯れたような冬の木々を見た。

説明会は拍子抜けするほどあっとゆう間に終わった。

帰りの道すがら、昭和の時代からあるような
喫茶店でカツカレーを食べ、
明治の頃からあった牧場でアイスクリームを食べた。
そしてその牧場の休憩室の薪の暖炉で
二人で少しぼんやりと炎を眺めていた。

この道程の中で
彼が少しずつ私に打ち明けた話。


彼をこの旅に連れてくるために、
とても長い時間をかけて
私の先祖が計らったことのようなことにも思えた。



そして、自宅に送り届けてもらい
花屋からこのゴムの木をもらった


フィカス サリシフォリアの花言葉は
「永久の幸せ」


うーむ… 、とても不思議で
センチメンタルな旅だったなぁ🙄









その話を別の友達にすると、
間接的だと思われるものが、
実は直接的だったりするんよ。　と。

まぁ、これはその類のことなのだな。