12月、師走また春待月。今年の最後の月は、また新たな年の時季へと移りわたしていく。
私の散歩道の道際等の草花達は、また生まれかわる新たな世界にも、自ずからその身を委ねようとしている---

11月からの、新たな時季に向けての草花達の姿 ---その6。

　　／奔放な自己表現か、
　　　　　　　恰もそこに‘闘鶏の姿’を観るように／

　晩秋の何時もの散歩道の道際。
少し遠くから、ふと目に入ってもの。それは何か、はっきりとあの頭の先を赤くして、その長い首をくねらせ前傾させている動物を、そこに観たような錯覚を覚えたのであった。

近づいてみた。そこに、より近くにへと思ったが、その前には多くの草花が薮になって無理であった。

少し距離を置いて観るは、伸びた草花の茎の頂部に、ニワトリのトサカ状の花序を、大胆に曲げて突き出すようにして、大いなる奔放な自己表現をしていた草花であった。

それは、頭を振りかざしている、荒ぶる‘闘鶏の姿‘を、そこに見たようでもあった。

　　　　　　　　ケイトウ(鶏頭、鶏冠)


・ケイトウ＜鶏頭 、鶏冠、別名 セロシア・アルゲンテア＞(ヒユ科 ケイトウ属/セロシア属) 　(備忘: ケイトウの属性等について 10/5 ‘21)