12月、最終の冬季。それは最初の季節へとまた新たにしていく。
フラワーショップの店頭には、それに呼応するかのように、花卉達が精一杯にそこを賑わそうとしているようだ。

11月からの店頭で観るバラ、バラ---その2。

----切りバラも一層、店頭を賑わしている。
　紫系x1、薄褐色系x1、複色(混色)系x1、赤系x1のバラ、４つ。
　　
・薔薇(ディープパープル)
花弁を深くしてそのリップ(縁)を一層深みのある赤紫に染めているディープカップ咲きともいえようか。
その花の　色合いのグラデーションが美しい。
咲き進むにつれて変化し、紫から黒みがかった紫になり、さらに咲き進むと、色が抜けた様な何とも表現しづらいアンティークカラーになるという。

花名「ディープパープル」、という名前はそのまま濃い紫という意味であろう。

・薔薇(ジュリア)
花びらが茶色(ブラウン)系の微妙な色合いで、軽やかな波打つフリルを持った半剣弁盃状咲きのバラといえようか。
シックでエレガントな雰囲気を持つアンティークな花姿が窺える。

花名「ジュリア」は、ヨーロッパ系の女性名( ローマのユリウス氏族 に由来)であろう。そのバラのもつ上品なエレガントに波打つ花形を、そのジュリアの姿に置き換えたかったのだろう。

・薔薇(カフェクルマ)
ピンクとパープルに、まろやかな茶色がかったローズベージュが花色の高芯剣弁咲きのバラ。
花姿が美しく綺麗で、まさにバラの花という感じである。
小ぶりなバラであり、そんなに大げさな自己主張は控え目のようであるが。

花名「カフェクルマ 」。伊語のクルマはクリーム、総じて‘エスプレッソの液面に浮かぶ泡’の意のようで、正にこの‘まろやかな茶色のローズベージュ’をこの様に形容したのだろう。


・薔薇(サムライ08)
ビロードがかった深紅の花色と花形の大輪花の半剣弁高芯咲き。
ボリューム感もありエレガントで、人気があるバラの様である。赤いバラの代表的な品質だという。

その格調高い花姿から、花名「サムライ08」は、’サムライ(侍)の秘めた何かあるもの、サムシングを思わせる一品‘ということなのだろう。