11月は霜月。秋は深まり時季は冬へと、季節は移りゆく。
私の散歩道の道際等の草花達は、また新たな世界を夢見て、その身を自然の中に託そうとしている---

10月からの、より充実した時季を享受しようとしている草花達の姿 ---その16。

　　／秋を一層呼び込む、
　　　　　　‘秋に咲く日本には無いような美しい菊’／
　
　晩秋進む何時もの散歩道の道際。
毎年、今時分に、いまか今かと、その白い数片の花弁(顎)の花姿に出会うことに心を躍らせるのである。

今年も幾つかの道際に、あるはお宅の前の狭いスペースに、あるは、ミニレストラン前の鉢に、そして、オープンガーデンでは高く背を伸ばした清楚な一重咲きの、白や、ピンクそして薄い紫姿の草花に、今日の散歩道に美しく出逢い観た。

それは、何となく‘秋に咲く日本には無い美しい菊’のような草花でもあった。

　　シュウメイギク(貴船菊/アキボタン<秋牡丹>)


＜‘シュメギクの属性・花名’について、下記の「シュウメイギク」より抜粋、次に:
　花弁のように見える部分は実は咢片で、本来の花弁は退化している。
中央には多数の雄しべと雌しべの集合体がある。

　日本の山野でも自生が見られるが、これは古い時代に中国から渡来したものが帰化したと考えられている。

「シュウメイギク」の名前には、秋に咲く日本には無い美しい菊という意味がある。
当初は「秋に咲く黄泉の国の菊」という意味で「秋冥菊」の漢字が使われていましたが、「冥」の字では印象が暗くなるということで、「明」の字に変わったようである。＞


・シュウメイギク＜秋明菊、別名 キフネギク<貴船菊>＞(キンポウゲ科 イチリンソウ属／アネモネ属)
( 備忘: シュウメイギクの属性等について 10/9 ‘20)
　これは、次の「シュウメイギク属性等について」が取って代わる。

・シュウメイギク＜貴船菊、別名 アキボタン<秋牡丹>＞(キンポウゲ科 イチリンソウ属/アネモネ属)
中国、台湾に分布する多年草。
日本の山野でも自生が見られるが、これは古い時代に中国から渡来したものが帰化したと考えられている。
日本での分布域は、本州、四国、九州にあり、山野や里山など、多くは人家の周辺で自生が見られる。
「キク」と名前に付いていますが、キク科の植物ではない。

シュウメイギクの花期は８月下旬～11月。
花期になると、上部で分枝した茎の頂部に、花径5～7㎝程度の花を咲かせる。
花弁のように見える部分は実は咢片で、本来の花弁は退化している。
中央には多数の雄しべと雌しべの集合体がある。

花付きが良く、ゆらゆらと風に揺れる姿が優雅で優しい印象の植物である。
花色はピンクの他、白。
一重咲きの他、八重咲き品種も流通している。

葉は3出複葉で、小葉はしばしば浅く3裂する。
根生葉は長い柄を持ち、茎葉は短い柄、または無柄で互生。
茎は上部で分枝し、花を咲かせながら草丈30～150㎝程度に成長する。

日本でも自生しているだけあって、耐寒性に優れた育てやすい植物。
儚げな姿に反して丈夫な性質で、地下茎でよく増える。
冬は地上部を枯らせて宿根し、春に再び芽吹く。

＜シュウメイギクの名前の由来＞
「シュウメイギク」の名前には、秋に咲く日本には無い美しい菊という意味がある。
当初は「秋に咲く黄泉の国の菊」という意味で「秋冥菊」の漢字が使われていましたが、「冥」の字では印象が暗くなるということで、「明」の字に変わったようである。

別名の「キブネギク」という名前は、京都の貴船神社の周辺に多くが自生していることに由来する。
本来はこのキブネギクをシュウメイギクと呼んでいましたが、近年では交配種も含めてシュウメイギクの名前で流通している。

シュウメイギクの交配種には、ネパール原産のアネモネ・ビティフォリア種を掛け合わせて作られたアネモネ・ヒブリダがあり、現在ではこちらの方が主流になりつつある。

(出典・参考: ガーデニングの図鑑)