7月。早く去りしという梅雨の次に来るは、あの熱い夏に向けても、早くも自己顕示欲に駆られ、その表情を精一杯出して、フラワーショップの店頭を賑わし初めている。

6月からの店頭で観るバラ、バラ---その1。

----切りバラも一層、店頭を賑わしている。
　白系x1、紫系x1、橙系x1、薄褐色系x1のバラ、４つ。

・薔薇(グランオマージュ)
アイボリーともオフホワイトともいえる、花中央が淡い紫やピンクベージュに変化しているやさしい剣弁高芯咲き。
見た目ではアンティークでシックで華やか。そのホワイトに、ほのかにピンクが混じる花先の尖りのフリルに、優雅さが感じられる大輪のバラ。
名前の「グランオマージュ」には、このような素晴らしいバラに、‘大いなる尊敬’を捧げたいという気持ちを表しているのだろうか。

・薔薇(ドルチェット！)
薄い青なる淡いモーヴの花色の外弁が剣弁を見せるロゼット咲き。
シックな紫色で、くすんだ質感を持ってクラシカルな花形と、ニッチな個性的な色合いを持ったユニークになバラ。
「ドルチェット」は、主にイタリア北部で栽培される黒ブドウ品種をいうようで、このブドウにどうしても、あやかりかったのであろう。
　
・薔薇(マンゴーリーバ)
はっきりし山吹色の、またオレンジイエローの元気がでそうな柑橘類を連想させるようなビタミンカラーを持って、大胆なフリル表現を持った波状弁ロゼッタ咲きのバラ。
トロピカルな熱帯性をおびたような熱いのもを持ったバラで、そこからでた名前であろう。
果物の 「マンゴー」のように鮮やかな オレンジイエローに西語のリーバ、バンザイ(万歳)の喝采をしての名付けなのだろうか。

・薔薇(ピーチアバランチェ)
クリームのオレンジの甘く愛らしい色合いを持った、また大胆にも外の花弁を開いて、まさに“桃のナダレ”と言いたいバラなのだろう。
外側の花弁にグリーンの斑入りもあしらっての洒落た剣弁高芯咲き、と言えよう。
「アバランチェ」は仏語の雪崩(ナダレ)。このバラに出逢うと「ピーチ」、美味しい桃が「雪崩」のようにして自由に自分のものにできるという極めつけをいっているのだろうか。