コケ石

昨年、庭に重機を入れて庭をちょっとだけ整理した。
地震で屋根瓦が壊れて、どうにも面白くない。
母が勝手に植えたアカメガシワが大きく育って、庭の主木然として、納得しかねていた事もあった。
ついでに、手頃な石を一番奥に置いて、コケや土を若干被せ置いてみた。
元々、コケが着きやすい石と目星をつけていたのだった。

庭の小さな池に市の道路工事で出た10トン以上の石を瀧石にして、奥は鳥海山の石で、その庭の入口は福島県の青い鮫川石を入れたのだったけれど、石というのは入れても入れても姿が見えず、最後に予算も底をついてきたので、程々で諦めた。

このコケ石は鳥海山から運ぼせた石だったと思う。
玄関の斜め前に稲荷の祠を祀って、ちょうど表裏の良いものを稲荷の石にしたので、対面にこのコケ石を転がして見たのだった。

もっとも庭は元は粘土質の山林を直したので、山砂を主に入れたけれど、粘土の酸性が強くて、植えられる樹木が限られて、何度も土を入れ直しても、本来なら主木にした黒松は枯れて、その後にドウダンツツジを大量に植えたのが、これも全滅。
柿の木なども枯れる始末で、全部の土の入れ換えでもやらなければ納得出来る構成は無理だとわかった。
その後は、自然のなすがまま。
本格的な庭を夢見たが、難しい。

友人がこのコケ石にイワヒバを貼れと言う。
そのつもりで一箇所は窪みのまま、向かって右端の中央付近だが、用意はしているが、思い切りが出来ない。