センブリ（千振）

リンドウ科センブリ属の二年草

和名は千回振り出し（煎じ）ても苦いことから。
中国にも自生するが，日本で独自に発達した民間薬であり、漢方薬には用いられない。
ゲンノショウコ、ドクダミと共に日本の三大民間薬の一つ。
御岳百草丸や陀羅尼助などの伝統薬に含まれる。
薬用には開花期の全草を用い，生薬名をセンブリまたはトウヤク（当薬）といい，苦味健胃薬および整腸薬として用います。
丘陵地やマツ林などに多く、日当たりが良く、やや湿り気のある山野の草地に生育する。
先駆植物（パイオニア植物）としても知られ、湿った切り通しの斜面に生えることもある。
センブリは、かつてはありふれた種でしたが、草原の減少、園芸目的の採集、薬草の採集などに伴って生息地が急速に減少し、
現在では幾つかの県で絶滅危惧種としてレッドリストに記載されている。

イヌセンブリ：センブリに似るが、苦みや薬効はないので、ほとんど栽培されない。