今年の最後の月もあと僅か。私の散歩道の道際等の草花達は、晩秋から「冬」の時期にあっても次の時季への準備にしっかり入っているようだ---

11月からの、進む時候の移りに観る草花の姿、姿---その20。

鉢の中、下向き咲くキルタンサス。
---いつもの散歩道。いつも素通りのあるお宅の前の花鉢に目がいく。溢れんばかりのオレンジ色の首を垂れているのような花がそこに。

何故に今までに気がつかなかったのだろうかと、訝しながら目を左右にやると、幾つかの居並ぶ鉢には、既に花をつけているのはこの鉢にだけであった。
テッポウユリのような、ラッパに似たピンクオレンジ色のこの筒状花は、横向きに首垂れて、ただ下だけをみているのだった。

・キルタンサス＜別名　ファイヤーリリー＞(ヒガンバナ科)
キルタンサスは南アフリカが原産の球根植物。５０種類ぐらいがあって草原、海岸、岩場などに自生し、大きく分けると冬咲きと初夏・夏咲きがある。中には春に咲かせる種類や雑種もあって習性や育て方に違いがある。

花は長い茎の先にトランペットのような形をしたタイプが多いが、普通の花のように開いて咲くタイプもある。
ファイアー・リリー という別名があるが、これは緋色の花を咲かせる種類の花が、夏の山火事後わずか２週間の間に、焼けた地面から花茎を伸ばして咲かせる事から名付けられたという。

多くの種類があるが、日本ではマッケニーという冬咲きをよく見かけ、パルビフロルスという春咲きもある。園芸の草花としてだけではなく、切り花にも人気がある。

花の色は橙色、ピンク、黄色、白。
冬咲き（１２月～３月頃、春咲き（４月～５月頃）、初夏・夏咲き（５月～８月頃）。

(出典・参考; 葉っぱの岬)