今年の最後の月もあと僅か。 私の散歩道の道際等の草花達は、晩秋から「冬」へ時期にあってもしっかりと息吹いている---

11月からの、進む時候の移りに観る草花の姿、姿---その14。

房咲き、2種のスイセン(ニホンスイセンとペーパーホワイト)。
---12月も中旬の散歩道の道際のオープンスペースには、可愛い２つの、いずれも房咲きの水仙(フササキスイセン)が、肩を並べるようにして、何かお互いに牽制するかのように、ひとつ花茎に沢山の花を咲かせて、その容姿を誇りあっていた。

まず、フササキスイセンについて。その後に、＜スイセン全般について／スイセンの分類＞をまとめてみる(出典・参考; ガーデニングの図鑑)。

・フササキスイセン＜房咲き水仙 別名タゼッタスイセン<タゼッタ水仙>＞(ヒガンバナ科 スイセン属)
タゼッタ種を元に作出された系統。1本の花茎にたくさんの花を咲かせる房咲きで香りがある。

花期は秋から春で、花弁は広がり、反り返り葉はない。
ニホンズイセンの他、ペーパーホワイト、エルリッチャーも房咲きスイセンに分類される。

→ニホンスイセン(日本水仙)
古くから栽培されているスイセンの代表品種。
各地で野生化しており、群生を見ることが出来る。
地中海沿岸原産のタゼッタ種の変種で、日本へは遣唐使の時代にキク、アサガオなどと一緒に渡来したと推測されている。

→ペーパーホワイト(白花水仙)
純白の花弁と副花冠が特徴の人気品種。
紅葉の時期から咲き始める。

→エルリッチャー
八重咲きだが、房咲きスイセンに分類されている。
八重咲き芳香スイセンとも呼ばれている。

＜スイセン全般について＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
•スイセン＜水仙 別名セッチュウカ<雪中花>＞(ヒガンバナ科 スイセン属/ナルキッスス属)
南ヨーロッパ、北アフリカを中心とした地中海沿岸地域に約60種が分布するヒガンバナ科スイセン属。

自生地は牧草地や森の中で、特にイベリア半島に多くの種が分布。
日本への渡来時期は不明だが、平安時代末期の書物にスイセンの絵が描かれていることから、この時代にニホンスイセンが渡来したと考えられている。後の江戸時代にはキズイセンが渡来している。
ニホンスイセンは本州以南の海岸近くで野生化したものが多数見られる。

品種改良も盛んで、英国王立園芸協会には1万を超える品種が登録されている。

スイセンの花期は11月中旬～４月。多くの品種は3月～４月に開花。早いものでは11月中旬に花を咲かせるものもある。
花期になると、葉の間から長い花茎を伸ばし、一輪、または数輪まとまって横向きに咲かせる。

＜スイセンの分類＞
スイセンは1万種以上の園芸品種があり、現在も品種改良が盛んに行われ、年々その数は増加している。
このため、品種名の混乱を避ける意味合いもあり、交配親の野生種、花姿などに、イギリス王立園芸協会が定めた系統に分類されてる。

①ラッパズイセン
②タイハイスイセン(大杯スイセン)
③ショウハイスイセン(小杯スイセン)
④八重咲きスイセン
⑤トライアンドラリス・スイセン
⑥シクラミニウス・スイセン
⑦ジョンキラ・スイセンおよびアポダンサス・スイセン(キズイセン＜黄水仙＞およびヒルスター) 　　　　　　　　　　
⑧房咲きスイセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ニホンスイセン＜日本水仙＞、ペーパーホワイト＜白花水仙＞およびエルリッチャー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
⑨クチベニスイン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
⑩ペチコートスイセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
⑪バタフライスイセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
⑫その他のスイセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
⑬野生種

この分類は便宜上のものであり、植物学上のものでない。

(出典・参考; ガーデニングの図鑑)