早いもので、あれから1年になるんですね。

去年の今頃は、たしか今年ほど暑くなかったようには思うのですが、しかし生まれて間もない仔猫が、誰からも何者からも庇護を受けることなく放り出されるにはあまりに過酷だったことはよく覚えています。

助けられなかったことに対しての慚愧は今でも変わらずありますが、それでも、タイムマシンに乗れたとしても、何度あのときに立ち返ってもあれ以上のことはしてやれなかったと思います。

それでも、ただのエゴに過ぎなくても、手を合わせずにいられないのですが。

どうかお願いです。
安易に生き物を捨てないでください。
責任もつ気がないのに餌付けをしないでください。
飼うならば、どうか、どうか終生飼育を。
増えて困るのでしたら、どうか避妊手術を。

この世に生をうけながら、誰からも愛されないまま、ほんの数日でその命を吹き消された、この仔猫の遺影を見るたび、そう願ってやみません。